「明日も仕事か…」と朝起きるのがつらい。保健師(公務員)を辞めたいけれど、安定した職を手放す勇気も出ない——
この記事は、そんなあなたのために現役保健師の私が書きました。
保健師に なりたい人公務員なのに辞めるのもったいない。



後悔するかも…という思いがブレーキを掛けるよね。
私自身、正直「辞めたい…」と思いながら働いた時期があります。だからこそ、きれいごと抜きで書きます。
この記事では、辞めたい理由をデータと実体験から整理して、「辞めていい人・まだ辞めない方がいい人」の判断基準、辞めたあとの選択肢まで案内します。



ここでお話しする「保健師(公務員)」とは、自治体で働く行政保健師のことだよ。
公務員という安定した立場でありながら、保健師を辞めたいと悩む人は、実はあなただけではありません。
この記事で分かること!
- 「行政保健師を辞めたい理由」
- 「辞めていい人・まだ辞めない方がいい人」の判断基準
- 後悔しないために考えるべきこと(転職の軸づくり)
- おすすめ転職サイト



保健師になりたい人も今後の参考になるね。



体験だけでなく文献を元に書いているので、ぜひ参考にしてね。
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【文献】行政保健師を辞めたい理由|やりがいのなさが1位


日本公衆衛生学会の学会誌に掲載された調査によると、保健師(公務員)を辞めたいと思う理由(その他の回答を除く上位4項目)は以下のとおりです。
- 仕事に興味・やりがいを持てない…20.7%
- 体調(心身の健康など)…12.9%
- 職場の人間関係…12.1%
- 給料・待遇…4.9%
出典:井口理「行政保健師の離職意図に関連する『仕事の要求』と『仕事の資源』:Job Demands-Resources Model による分析」日本公衆衛生雑誌 63巻5号(2016)
①仕事に興味・やりがいを持てない…20.7%
保健師(公務員)の役割は、地域住民の健康を守り、健康増進に貢献することです。
地域保健事業の計画・実施、訪問指導、健康教育などをこなす一方で、以下のような状況があります。
- 行政の方針や予算の制約
- 決まりきった手順に従わなければならない
- 事務的な業務やルーティンワークに追われる
こうした環境では、自分の働きがどれだけ地域に影響を与えているのか、成果が見えにくいこともあります。



目の前の人からの「ありがとう」が見えない事務が続くとやりがいを見失いがち。



昇進するほど対人業務は少なくなるから、広い視野が必要。
私の場合も、「もっとこうすれば住民の方に届くのに」と思う取り組みが、予算や前例の壁で叶えられなかった経験が何度もあります。
決められた事業をこなすだけの日々が続くと、「これは私じゃなくてもいいのでは」と感じてしまう——「辞めたい」が頭をよぎるのは、そんな瞬間でした。



事務が続くと、
専門性とは…ってなるんだね。



さらに、個人の裁量が限られ、
効率的なアプローチが難しい場合もあるよ。
②体調(心身の健康など)…12.9%
保健師(公務員)は看護師と比較して夜勤などがないため、心身の健康は保ちやすいと思う人は多いでしょう。
しかし、実際の行政保健師の仕事は、対人業務に加えて大量の事務作業に追われています。
- 年度末の結果・報告のまとめ
- パンデミックなど感染症への対応
- クレーム対応
国からの指針や自治体で定めている長期計画に沿って事業を行っているため、特に年度末には「事業結果をまとめて報告する」ための残業が多くなります。



年度末は大変なんだね。
コロナなどの流行や世界規模で定期的に起こるパンデミック時には、通常業務に加えて部署を超えた応援が必須になります。



パンデミック対応時は、
日付が変わるまで残業することも…
私も感染症対応にあたった時期は、通常業務の上に電話対応や調整業務が重なり、日付が変わる頃に庁舎を出る日が続きました。
「保健師は夜勤がないから楽」というイメージとの落差に、心と体がついていかなくなる同僚も見てきました。
また、住民との接触が多く、場合によってはクレームや過剰な期待に応える必要もあるため、心的ストレスを感じることもあります。
③職場の人間関係…12.1%
保健師(公務員)が異動できる部署は限られているため、以下のような方と閉鎖的な人間関係になることが多いです。
- 保健師同士
- 上司や他職員
- 担当ケース
同じ保健師同士で合わない人がいても、同じ部署で働く確率は高いです。



保健師の配属先は、
限られているんだね。
また、上司や他の職員の大半が保健師以外であるため、保健師の活動自体を理解してもらえないなど他職員との関係に悩むことも…



保健師をよく知らない事務職の方が
上司になることもあるよ。
保健師(公務員)は異動先が限られているため、合わない人とも数年単位で顔を合わせ続けることになります。
また、保健師の活動を知らない他職種の上司のもとでは、「なぜこの支援が必要なのか」の説明から始めなければならず、それだけで消耗してしまう同僚を見てきました。



医療職だけでないのが、
保健師(公務員)の難しさか…
④給料・待遇…4.9%
保健師(公務員)の給料・待遇は、以下のような特徴があります。
- 年功序列
- 評価が給料に反映されにくい
- 昇進ペースが遅い
福利厚生が充実している一方で、勤務時間や業務内容に対する評価が適切でないと感じることもあるでしょう。
同じ公務員でも、他の職種と比較して地位や役職が上がるのに時間がかかるため、モチベーションの維持が難しいと感じる行政保健師もいます。



年功序列、前例踏襲が基本で、改革されにくい仕組みだね。
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【体験談】私が行政保健師を辞めたい理由
データだけ見ても実感がわかないと思うので、ここからは私が実際に「辞めたい」と思った瞬間を、正直にお話しします。
育児中でも夜まで残業…両立できず、異動を願い出た
私が最初に本気で「辞めたい」と思ったのは、人間関係でした。
当時の上司はとても厳しく、私は育児のための短時間勤務だったにもかかわらず、気づけば夜遅くまで残業する日々。
保育園のお迎えの時間が頭をよぎりながら、終わらない仕事を前に何度も泣きそうになりました。



夫、祖父母の助けを得ながら何とか乗り切ったよ。



それができなかったら、辞めざるを得ないね。
このままでは子育てと仕事を両立できない——そう感じて、私は思いきって異動を願い出ました。
「逃げ」だと思われないか不安でしたが、家族との時間を守ることのほうが、私には大事でした。
「公務員は転職に不利」を、登録して初めて知った
辞めたい気持ちが本気になったとき、私は実際に転職サイトに登録しました。
看護師専門のサイトと、一般職向けのサイトの両方です。
エージェントとの面談で言われたのは、「公務員から民間への転職、特に子育て世代は相当な覚悟が必要ですよ」という現実でした。



安定と引き換えに、民間で評価される“市場価値”を積みにくいのが公務員…



その事実を、実際に動いてみて初めて知ったよ。
ただ、この経験はマイナスばかりではありませんでした。
外の世界をのぞいたことで、逆に「今の職場の良さ」も客観的に見えるようになったんです。



なぜ保健師になったのか、初心に戻って整理できたよ。



公務員でないとできないことがあるからね。
辞めるにしても残るにしても、一度こうして“自分の市場価値”を知っておくことには、大きな意味があったと思います。
管理職を見て「ずっとここに居ていいのか」と思った
もう一つ、辞めたいと感じたのは、上の管理職を見たときでした。
責任は重く、労働時間は長く、いつも疲れて見える先輩たち。



「このまま続けたら、私の労働時間も長くなる一方なのでは」「ずっとここに居ていいんだろうか」——



ずっとここに居ていいのか—と考えるね。
自分の10年後を重ねて、ふと立ち止まってしまいました。
こうした「辞めたい」は、わがままでも甘えでもありません。
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次の章では、それでも「辞めていい人・まだ辞めない方がいい人」の違いを整理します。
行政保健師を「辞めていい人・まだ辞めない方がいい人」の判断基準
「辞めたい」という気持ちだけで決めてしまうと、勢いで動いてあとから後悔することもあります。
そこで、感情ではなく事実で自分を見つめ直すための5つのチェックポイントを用意しました。
一つずつ照らし合わせていくと、「今が辞めどきなのか」「もう少し続けたほうがいいのか」が見えてきます。
【判断1】やりがいを持って仕事ができているか


「対人援助職におけるやりがい」を研究した論文によると、やりがいの構成要素は以下の8つに分けられます。
- 支援対象者への実践
- 専門性の発揮
- 職場の雰囲気
- 職場の人間関係
- チーム連携
- 待遇
- 私生活と仕事の両立
- 自己成長
出典:近藤孝司「対人援助職における『やりがい』の構成概念に関する系統的レビュー」上越教育大学研究紀要 第43巻(2023)


この8つのうち、「今の職場にはない」と感じる要素が半分以上あるなら、環境を変えることを考えていいサインです。



職場にあると感じる場合はどうかな?



比較的やりがいのある職場といえるので「なぜやめたいと思ったのか」を言語化しよう。
8つの要素それぞれの詳しい解説(論文の引用つき)は、別記事にまとめました。
行政保健師のやりがいとは?論文に学ぶ「やりがいを構成する8つの要素」
【判断2】職場がブラックではないか
職場がいわゆるブラックで、パワハラなどが日常的に行われている場合は退職する基準に該当します。
人間は痛みを感じていても、ずっと同じ環境にいると痛みを感じにくくなり、その場から逃げ出せなくなります。



痛みを感じているうちに
動こう。
【判断3】体調不良が続いていないか
朝仕事だと思うと憂鬱で起きられない、体調が悪く蕁麻疹などが出るなど体に症状が現れているのは危険信号です。
体からのSOSのサインで、早めに休息を取るなど一時的にでも離れることが必要です。
体が限界になる前に、「ここを辞めても行き先はある」と知っておくことも、自分を守る手段のひとつです。保健師向けのおすすめ転職サイトで、どんな求人があるかだけでも見ておくと心が軽くなります。



まずは有給を取る、
あるいは休職を考えよう!
【判断4】信頼できる人に相談したか
辞めるか迷っているのに、まだ誰にも相談していないなら、それは判断材料が足りていないサインです。
一人で抱え込んでいると、つらい気持ちばかりが大きくなって、どんどん視野が狭くなってしまいます。
家族、転職を経験した友人、看護師・保健師時代の先生など、信頼できる人に一度話してみてください。



ポイントは「信頼できる人」ということだね。



職場の人に言うのは要注意!
悩んでいる段階での相談は避けよう。
身近に相談できる人がいなければ、転職エージェントに話を聞いてみるのも一つの手です。
私自身、登録して面談を受けたことで「公務員からの転職のリアル」を知り、逆に今の職場を客観的に見直すきっかけになりました。
相談すること=辞めること、ではありません。まずは情報を集めるつもりで動いてみてください。
逆に、誰にも相談せず「辞めたい」と思い込んでいるうちは、まだ辞めないほうがいいかもしれません。一度誰かに話してから決めても、遅くはありません。
【判断5】新しい場所で挑戦したいことがあるか
仕事へのやりがいが感じられず、次にしたいことが明確な場合は転職のサインです。
保健師(公務員)以外の仕事を知ることで、新たにやりたいことが見つかる可能性が広がります。



転職サイトなどを活用しよう!
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行政保健師(公務員)を辞めて後悔しないために考えるべきこと|転職の軸づくり


「やりがいの構成要素」を見て、今の自分・職場に当てはまらないと感じた人は、「辞めたい」と考えることが多いかもしれません。
辞めて後悔しないために、考えるべきことをまとめました。



転職本を10冊以上読んで、本当に大事だと思ったのがこの5つ。



辞める前に書き出すだけでも、頭の中がスッと整理されるね!
- 転職理由の明確化
- 給料・福利厚生・退職金など現状把握
- ライフプラン
- 自己理解を深める
- 転職の優先順位
1つずつ簡単に説明すると、
なぜ転職したいのか、理由を明確にしましょう。
行政保健師(公務員)の給料や福利厚生などについて、現状を把握しましょう。
結婚や出産、子どもの学費など、将来掛かるお金を見通すため、ライフプランを立てます。
自分の得意なこと、したいことなど自己理解を深めましょう。
転職で叶えたいことは何なのか、優先順位を整理しましょう。



もっと詳しく知りたい方はこちら!
保健師を辞めると決めた時にすべきこと


現職を辞める意志が固まれば、進むべき方向性を決めます。
家族に伝えて、足並みをそろえる
辞めると決めたら、まずは家族(パートナー)に伝えましょう。
収入や生活リズムが変わるため、家族の理解と協力は欠かせません。
退職の時期・転職活動の進め方・当面の生活費など、具体的に話し合っておくと、あとで「こんなはずじゃなかった」と揉めるのを防げます。



辞めるか迷う段階の相談とは別。
ここは“決めたあと”に家族と方向をそろえる段階だよ。
職場に退職を切り出すのは、ボーナス支給後や年度の区切りなど、タイミングを選ぶと角が立ちにくくなります。
公務員は在職中に動くほうが有利なので、働きながら次を探すのがおすすめです。
保健師を辞めたあとの選択肢を知る|看護師に戻る・産業保健師・民間
行政保健師を辞めた人の現実的な行き先として多いのは、次の3つです。
どれも看護師資格と行政での経験を活かせるルートです。
- 看護師に戻る|臨床へ復帰。求人数が多く、ブランクが浅いほど有利
- 産業保健師に移る|企業で働く保健師。夜勤なしで給与水準も高め
- 民間企業など|事務職・ヘルスケアベンチャー・医療系ライターなど



「保健師の経験しかない」と不安になる必要はないよ。
看護師に戻る道は常に開かれていますし、行政で培った調整力や保健指導の経験は産業保健師でも評価されます。
なお、未経験の異業種への転職は若いほど可能性が広がります。
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公務員は、在職中に転職活動の時間を取りにくいのが現実です。
だからこそ、辞めると決める前に転職サイトに登録して求人を眺めておくだけで、「いつでも辞められる」という安心感が生まれ、心に余裕ができます。
登録は無料で、まだ辞めると決めていなくても情報収集だけで使えます。
心身の健康を保ちながら働ける環境を、早めに探し始めましょう。
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まとめ|「保健師(公務員)を辞めたい」は逃げではなく、働き方を見直すサイン
行政保健師を辞めたいと感じる理由は、やりがいの持てなさ・心身の不調・人間関係・待遇と、調査でもはっきり傾向が出ています。
あなたが弱いから辞めたいわけではありません。
まずは、辞めたい理由を紙に書き出して整理することから始めてみてください。
職場がブラックだったり体調不良が続いていたりするなら、離れる準備を。
今の職場で続ける場合も、転職サイトに登録して「いつでも辞められる」状態を作っておくと、心がぐっと楽になります。
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いちばん大切なのは、あなたの体と心です。
この記事が、次の一歩を考えるきっかけになればうれしいです。







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