看護師を辞めて行政保健師になりたいけど、後悔したらどうしよう…
そんな時は、行政保健師ならではの強みを知っておきましょう!
行政保健師になりたい人は、志望動機に書く参考にしてくださいね。
行政保健師の”自己PRや強み”
って何?
コミュニケーション力や
行政ならではの経験を活かそう!
行政保健師って事務仕事が多く、専門性って何なんだろう…
行政保健師を目指す人の中には、そう思っている人もいるかもしれません。
看護師として働く中で、自分は何に興味があり、何を得意としているのか言語化しておくことで「行政保健師に向いているのか」が判断できます。
- 行政保健師の自己PR・強みのポイント
- 自己PR・強みの具体例
行政保健師になりたい人は、
求められる強みの参考に!
【行政保健師】履歴書・職務経歴書での自己PRとは?
そもそも自己PRや強みはどこで活用されるのでしょうか?
答えはズバリ、履歴書や職務経歴書、それらを元にした面接です。
- 履歴書:志望動機など
- 職務経歴書:強み・経験など
転職時の書類選考で足切りにされる部分のため、慎重に書くようにしましょう。
\履歴書・職務経歴書の書き方はこちら/
【文献】行政保健師に期待される能力
「行政保健師に期待される実践能力」に関する研究が、日本公衆衛生雑誌に掲載されています。
①大学教授、
②統括保健師、
③経験数10年以上の行政保健師が調査対象だよ。
専門的な立場から見て、
行政保健師に期待される実践能力をまとめているよ。
行政保健師の経験年数毎に、重要な実践能力が明らかにされています。
経験年数 | 重要な実践能力 |
---|---|
1〜3年 | ヘルスケア提供能力 |
4〜10年 | 地域保健活動展開能力 |
11〜20年 | 卓越した専門分野毎のヘルスケア提供能力 情報活用能力 対人関係形成能力 マネジメント能力 |
全ての年数 | ヘルスケア提供能力 豊かな人間性 |
研究によると、経験年数1〜3年における重要な実践能力は、個人や家族を対象にした「ヘルスケア提供能力」。
看護職としての基本的ケア能力を身につける必要性を訴えています。
経験年数4〜10年は、地域診断などの「地域活動展開能力」が必須。
保健師の専門性の中心となる地域を対象としたケア能力を獲得すべきとされています。
経験年数11〜20年に求められるのは、地域保健活動の推進にあたってのまとめ役、リーダーとしての役割。
意外だったのが「対人関係能力」がここで提示されていること。
「対人関係形成能力」って、もっと早期に身につけるべきじゃない?
新人期から必要とされていて、
リーダー的存在の時期に“より高まる”という結果だったよ。
さらに、全ての年数に共通して、「ヘルスケア提供能力」「豊かな人間性」が求められています。
「豊かな人間性」って何?
「積極性、責任感、柔軟性、自己啓発力、他者に対する敬意」等と
されていて、対人関係において求められる能力だよ。
以上が、行政保健師に求められる能力であり、「行政保健師になりたい人」にとっても適性がある能力といえます。
【行政保健師に転職したい人向け】行政保健師の自己PRのポイント
行政保健師に転職したい場合、自己PRにおいて以下のポイントを押さえることが重要です。
- 事前に応募先の求める人材を把握する
- 看護師ならではの経験をどう活かすか
- 成果を数値で表現する
自分を上手くPRしたい!
行政保健師の自己PRポイントを
1つずつみていこう!
①事前に応募先の求める人材を把握する
行政保健師として働きたい自治体のホームページ・求人票は、よく見るようにしましょう。
特に、以下のポイントに注目します。
- 応募条件(年齢・資格など)
- 試験内容(一般教養、専門分野、小論文など)
- 仕事内容や役割分担
仕事内容は自治体のHP内で確認できるよ!
②看護師の経験を行政保健師の活動にどう活かすか
看護師としての経験をどう活かすか考えましょう。
病院で働く看護師と違う「行政保健師ならではの仕事」は以下の通りです。
- 予防的段階(相手が求めていなくても必要な時期)に介入できる
- 家庭訪問で対象者の生活の場に入り込める
- 社会的弱者への支援ができる
- 営利目的でない社会的活動ができる
病院では、基本的に患者さんが自らやってきます。
行政では、能動的に支援が必要な人に働きかけていく必要があります。
そこでは、看護師として身につけた医療知識や、「もっと早期に介入して予防したい」と思った経験が役立つことは大いにあります。
行政保健師は、
相手が求めていなくても必要な人に支援を行っていくんだね。
看護師としての経験の中で、
予防活動のきっかけとなる経験があれば良いね。
③成果を数値で表現する
行政保健師(公務員)も仕事での成果を数値化することが求められます。
日頃から看護師業務の成果を数値化する意識を持ちましょう。
- ナースコールの待ち時間を〇分から△分に短縮
- 衛生物品のコスト月△%削減
- 残業時間を月平均○時間から△時間に改善
大切なのは、「なぜ改善できたのか」という取り組みの部分です。
成果を数値を用いてアピールし、面接時に深掘りしてもらえる導線を作っておきましょう。
自己PR・強みを引き出してもらうようにするんだね。
面接で聞いてほしいことを聞かれるよう、
書類作成時の導線づくりは重要だね。
【具体例】行政保健師になりたい人が書くべき自己PR・強み7選!
行政保健師の自己PRのポイントを解説したものの、どのように書けば良いか迷う方も…
行政保健師の自己PR・強みの具体例を書いたので参考にしてください。
看護師として、
働きながら強化したい部分だね!
転職を視野に入れることで、
何に力を入れるべきか分かってくるよ。
①コミュニケーション力がある
「コミュニケーション力」は、多職種と働き、対人業務が多い行政保健師には欠かせません。
行政保健師は1人で家庭訪問し、情報収集・情報提供、必要な支援を実施する過程で、幅広い年齢の対象者と円滑な人間関係を作ることが求められます。
年齢層、経済状況など幅広く交流できることは強みになります。
- 赤ちゃんから高齢者まで幅広い層とコミュニケーションが取れる
- 相手の立場を考えたコミュニケーションができる
社会的弱者など、
様々な立場の人とコミュニケーションを取るんだね。
対象者の幅広さは行政ならでは!
②多機関との調整能力がある
行政保健師の活動の基盤は、多機関との連携にあります。
自分の役割を熟知し、支援を求めるべき相手を判断します。
さらに、1人で解決できない場合は、適切な場所に支援を求める連携力が問われます。
社会資源や制度をよく理解しているため、転職先によって重宝されます。
- 自らの役割を理解し、多機関との連携の仕方を熟知している
- 対象者を中心とした支援のチームづくりができる
自分のできること、
できないことの線引きが重要だね。
必要な支援に繋げるため、
調整力は必須だよ。
③文章作成(テキストコミュニケーション)が得意である
行政保健師が公的な文書を作成する過程には、決裁を通して多くの人の目が通ります。
文章を添削される機会が多く、直接指摘されることも。
また、行政保健師にとって、メールのやり取りは日常茶飯事。
テキストで意図通りに伝える文章力が求められます。
- 日々の看護記録などで、分かりやすく理解できる文章を作成できる
- 訪問指示書など、公的な文章を作成できる
看護師は毎日文章を書くから、
意識していきたいね。
文章力があると強いね。
④「1人の対象者から全体」を見る視野の広さ
行政保健師の視点は、地域診断で自治体や地域を見る大きな視点と、一人ひとりに丁寧に向き合う小さな視点が常にあります。
- 個人の視点:患者さんが生活習慣を改善するためのアドバイス
- 全体の視点:地域住民向けの健康講座などで健康増進に貢献
看護師として、「1人の対象者から全体」を見る視野の広さがあれば転職時に自己PRできます。
行政保健師は、公衆衛生を改善するために全体の数字がどう改善したか、評価・報告が基本だからです。
大きな視点を持って個人を見るんだね。
数字で全体を捉えながら個人を見るよ。
⑤大きな予算を扱う企画力
地域住民の健康を守るためのプロジェクトや施策を企画・運営する際、数百万円から数千万円という大きな予算を扱うことも。
個人ではなかなか頻繁に扱う金額ではないうえ、税金を使うという責任もあります。
- 特定保健指導のICT導入(ウェラブル・アプリ等を用いた健康管理)
- 健康相談に用いる測定機器の購入(血管年齢・骨密度・肺年齢など)
- 人を雇うときに支払う人件費など
看護師として、医療機器の導入・更新(人工呼吸器、輸液ポンプ、除細動器など)、医薬品・医療材料の購入(包帯、ガーゼ、注射器などの消耗品から手術用器具など)が大きな予算を扱う事例になるね。
ミスしたら大変!!
支払いの数字を入力するときは、
間違えないように何度もチェックするよ!
⑥難しいことを分かりやすく伝える力
行政保健師の仕事は、法律を基に実際の行動ベースまで事業に落とし込みます。
対象者にわかりやすく伝えるための資料や教室作りが求められます。
- 乳幼児の発達をまとめた冊子を作る
- 予防接種の接種スケジュール資料
- 厚労省のマニュアルに沿った特定保健指導を考え、実施する など
看護師として、患者教育時には対象に合わせた分かりやすい説明が求められるため、そこを上手くPRしていきましょう。
分かりやすさが
求められるんだね。
相手の状況に合わせて伝えるよ。
⑦自己研鑽できる
「自己研鑽できる」とは、責任を持って仕事を遂行すること。
年功序列で”働かないおじさん(おばさん)”を生みやすい環境である公務員。
そんな中でも、専門職として行政保健師の仕事に責任を持って積極的に学んでいく姿勢は評価されます。
- 学会に参加し、新しい知見について学んでいる
- 書籍・論文を読み、現場の問題について考えている
- 研修に積極的に参加している
仕事に興味を持って取り組むことで、
面白さが出てくるね。
行政保健師としての専門性を
深めていきたいね。
まとめ|行政保健師の強みを理解し、上手く自己PRしよう!
行政保健師に転職する場合、自己 PRすべき強みを解説しました。
強みや自己PRを書く際のポイントは以下の通りです。
- 事前に応募先の求める人材を把握する
- 看護師ならではの経験をどう活かすか
- 成果を数値で表現する
具体的に行政保健師の強みとなる部分は以下の通りです。
- コミュニケーション力がある
- 多機関との調整能力がある
- 文章作成(テキストコミュニケーション)が得意である
- 「1人の対象者から全体」を見る視野の広さ
- 大きな予算を扱う企画力
- 難しいことを分かりやすく伝える力
- 自己研鑽できる
行政保健師に転職したいと考えている人は、応募先の自治体の求める人材像に合わせて文章を考えましょう。
自治体のホームページには、母子保健や成人保健などどのような政策を実施しているのか明記されています。
隅々まで見るようにしましょう。
行政保健師として通用する強みを身につけていきたいね。
強みを意識して働くことで、
より鍛えていくことができるよ。
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